行ける

ぼくにはしに神が見えます。
まいにちだれかのとなりでにやにやわらっています。

しに神はたいていがおんなの人です。
かのじょたちは ぼくが見つめていてもきづくことはありません。
目をつけた人間のもとへ行って キスをします。
そのキスはとても・・・見ていてぞくぞくするのです。うらやましくなるくらい。
けれど、キスをされた人間はだんだんとかお色がわるくなります。
その人間をしばらくおうと たいてい どうろにとびだしたりせんろにとびだしたりして死んでしまいます。
ぼくはなんどもそれを見ました。

さっきもしに神が空をただよっていました。
いつもどおりかのじょを見ていると 目があいました。
やさしくわらって となりにすわりました。

ぼくはあのキスをまっています。